クレマチスという彼女に関する七つの考察
きくちいいこ


シフォンスカート・パフスリーブは夢のように広がり、
肌を透かす、
脈打つ。

五線譜に咲くメロディ、
finに向かっていくつも上昇、
リズムは必要ないか。

病を持つという、
がそれは地下這う根のことで、
そこまで喰らうつもりはない。

定期的に顔を見れば安心するのだ、
「おはよう」、
日課である。

アーチ・支柱或いは壁に這わなければならない、
弱さ、
「精神的に美しい」。

枯れたように見えて生きてるのだという、
老人のような肌のどこに水が通うと言うのか、
今すぐぶち抜いてゴミ袋に入れてしまえば。

新しい芽を吹いた、
つぼみ、
はなぜこうも堅いのだ、
何日待っても開かないのは、
ひょっとしたらこのまま咲かないのか?
花を待つ花を待ちにいく花を待つ行為が日課である。


自由詩 クレマチスという彼女に関する七つの考察 Copyright きくちいいこ 2011-03-08 17:05:53
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