クレマチスという彼女に関する七つの考察
きくちいいこ
*
シフォンスカート・パフスリーブは夢のように広がり、
肌を透かす、
脈打つ。
*
五線譜に咲くメロディ、
finに向かっていくつも上昇、
リズムは必要ないか。
*
病を持つという、
がそれは地下這う根のことで、
そこまで喰らうつもりはない。
*
定期的に顔を見れば安心するのだ、
「おはよう」、
日課である。
*
アーチ・支柱或いは壁に這わなければならない、
弱さ、
「精神的に美しい」。
*
枯れたように見えて生きてるのだという、
老人のような肌のどこに水が通うと言うのか、
今すぐぶち抜いてゴミ袋に入れてしまえば。
*
新しい芽を吹いた、
つぼみ、
はなぜこうも堅いのだ、
何日待っても開かないのは、
ひょっとしたらこのまま咲かないのか?
花を待つ花を待ちにいく花を待つ行為が日課である。