雲をならべる
kawa

とり置きの雲をてきとうにちぎって
空のすき間を埋める
余白が大きすぎて
途中からは小さくちぎってまんべんなく並べることにした
魚骨みたいになった
そんなことばかりだった

雨あがりの雲は何より美しい
屋上からならなおさらだ
風が心臓だった胸を通って品よく鳴る

たとえば
海の真ん中で大嵐にあったときに
荒れた波が静まることを祈るよりは
雲間に灯るちいさな光をじっとみつめたい
そんなふうにいきたい
そして
もう一度会いたい




自由詩 雲をならべる Copyright kawa 2010-12-24 12:10:00
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