Wicked Child
本木はじめ

夜にしか会えないわたしたちだった合わない靴を無理して履いて


クラクション鳴らすあなたの矛先はわたしと彼女のちょうど真ん中


コーヒーを投げるあなたの手の平は薬指から冷めてゆくのね


行き遅れピサの斜塔で夢のなか変色してゆくりんごが落ちる


やわらかくカッターあててあなた待つほこりかぶりし走れメロスや



短歌 Wicked Child Copyright 本木はじめ 2004-10-28 19:47:05
notebook Home 戻る  過去 未来