イオンや風
吉岡ペペロ

ドライヤーで髪がさらさらになった

ボタンがあって押すとイオンがでるやつだ

見えないイオン

温風だって見えるわけではない

でも現象としては

髪はさらさらに乾いている

イオンや風は

見えないくらいの大きさ

見えなくたってちからがあるのだ

そんな絶望的な希望に

ぼくはなぜか微笑んでいた

宇宙のことなんかまるでわかっちゃいない

ぼくはそれを

イオンや風のようなものに吹かれている

そう感じていた








自由詩 イオンや風 Copyright 吉岡ペペロ 2010-12-18 02:02:58
notebook Home 戻る