溶けないつらら
kawauso
君の指はとても冷たい
その冷たさはつららのよう
君の白い息は夜に溶けていく
君の指はとても冷たい
すべてのものから遠ざかっていくよう
君の細い髪は夜風と遊ぶ
僕は君の手を握る
てのひらのすべての熱は奪われて
つららのような君の指は
じんわりじんわりあたたかくなる
溶けないつららは溶けないかわりに
僕の知らないなにかになっていく
自由詩
溶けないつらら
Copyright
kawauso
2010-12-15 20:27:59