つた う
砂木

匂い袋を破っても匂いは漂うように
お守りの使えない事に
包む掌は頷いていた
待っている続きにしか
使えない守り

薄めれば薄めるほど
きかなくなる
でも どこまでも薄まる事に
耐え損ねて

のべくべるわな
つるにのまれるやぶ

ひとつづつおる指に
渡り乞う 匂い



自由詩 つた う Copyright 砂木 2010-11-23 08:42:56
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