たまご
クローバー



スキップを置き忘れている
忘れえない蛹の心
乾く前に毟り取った羽
むせた猫にも
ピーナッツの殻まで
最近どう
とか、切り崩して
魔性の種を植え付けてくれ
ノート端の汽車に乗って
旅に出たはずの幻
明滅する赤色の踏み切り
絶え間なく膨らむ
ひとつの、たましい
逃げ出す足を無くす
希望のまがい物
食いつぶす
ピーナッツの殻やぶり
泳いでいく猫
スキップを置き忘れている
もう二度と私になるな
羽が伸びるまで
乾かしてやるから。




未詩・独白 たまご Copyright クローバー 2004-10-22 23:25:34
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