涙雨
朧月

泣こうとしたら雨がふった
つんとした鼻で雨をみていた
灰色の空は私を受け入れているような
拒絶しているような
知らん顔のような
私と並行なままで

このままどこまでも
いけば知らない土地
知っている場所にしか
いけない私

空は続いてると
いうけどほんとうは
丸い円の中を
回ってるだけなんだよね

私がとうとう
泣いてしまっても
同じ雨をみて
喜んでる少女がいればいいな

海もこえないけど
山もとびこえないけど
川の流れに少しまざれば
たどり着ける
かもしれない

雨はそんな可能性を秘めているから
こっそり涙も
まぜる



自由詩 涙雨 Copyright 朧月 2010-10-21 09:16:08
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