錬金術
西日 茜

指輪をはめた手でゆっくりと書類を渡しました。
君は少し微笑んだような気がしました。
これからは毎日指輪をしていきます。
その哀しげな微笑みを見たいからです。
何も感じないのならそんな顔はしないでしょう。
君の愛をどうやって確かめよう・・・
そればかりに気を取られてしまう私はどうかしています。
タロットの大アルカナが示した君の現在はDEVIL。
愛しか見えないと
そして身を滅ぼしかねないと
潜在意識が物語る行方は絶望的な未来
それでも私を愛しますか。
運命は残酷。
道を外れるなと諭す人の力が及ばないところで
君と逢ってみたいのです。


自由詩 錬金術 Copyright 西日 茜 2010-10-10 01:27:05
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