寝汗に三度、着替える
暑い分けでは無くむしろ肌寒い
電車内のエアコンの意味が解らない十月
寝起きに力が入らない
奥さんは今までになく早朝から働く
子供の泣き声に這いずる
消耗戦
薬を切らして二週間になる
回復と疲弊どちらが早いのだろう

送紙給紙輪転反転
内容物には意味など無く
あるのはガチャンガッチャン
繰り返される単純作業と
ミリ単位の職練のこだわり
加齢と睡魔と送紙給紙輪転反転
単純作業と職練の競争

沈黙とミュージック
着彩されたカラフル
トイレは竜宮城
つかの間の安息
アンソロジー
時間と感覚のズレ
まだはもうにかわり
あと少しが永遠になる

柔らかな緊張は破裂出来ず
欠損故に数倍の容積を内包する
はみ出し引っ掛かりながら
外へと延びる棘は絡まる
絡まりは強固さを生み
既に用を為さない入れ物を包み込む

肌寒い
Tシャツの若者の過ぎる中
重ね着の上着の襟元を合わせる
駅の公衆トイレに忘れたのか
私の時間は少しズレている
それがいつ頃で
何処の駅なのかは皆目分からない。