焦げちまった空の下
黒田康之

お前の骨はとても細くて
俺の肉まで貫いていて
お前の肌はとてもキレイで
どんなものでも突き通せない
お前の骨はとても細くて
シミルくらいに痛いんだけど
白くて甘い肌のせいで
突き刺さらない
俺のまいにち

もし俺が抱きしめたなら
この夏のミルクアイスみたいに
この夏のその滴みたいに
小さくはじけて
飛沫になって
渇いていきそうな

お前のいない淋しさを紛らわせようとピーナツを喰い
俺の大地は真っ白いピーナツの畑ばかりになっちまった
俺の空は逞しい胡桃の大樹に支えられ
胡桃の焦げた薫りがする



自由詩 焦げちまった空の下 Copyright 黒田康之 2010-10-08 00:21:39
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