夢を食む虫
TAT
まぁ僕の近隣にゃ誰も現代詩フォーラムにログインする人は居ないだろうし
『あれ?これってあの人?』ってなる危険性も無いだろうし
ロバの耳
良いように使わせてもらうぜ?
インターネットのゴミ捨て場
『好きです。やばいです。我ながら何でこんな年上の女に魂抜かれてんだよ、マズイだろと。ましてや人のモノで、二児の母で。告白しますけど何だったら初回は遊びのつもりでした。年の割にはキレイだしグッと来るのでからかって遊んでいました。遠距離のカノジョが最近機嫌悪いんですとか。終わっちゃいました、まー良いですけど、あっはっは、、とか。強がって。そういう事をフランクに相談していたら。いつからか自分の中でにっちもさっちも行かなくなって。あなたが好きになっちゃってて。恥も外聞も無くなっちゃってました。今年の頭に雑談しながら並びの席でPC操っていたら、その時ちょうど他に誰も居なくって。そういうタイミング的な隙間も背を押して。ところで、○×さん、、ん?何?TATくん?って。気が付いたら【好きなんですけど】って走り書いたA4の切れ端をあなたに渡している自分がいました。体温が一気に上ったよってあなたはパタパタと。団扇で顔をあおいで。ましたよね?そうやってごまかさないで下さいって僕が書いて渡して。ありがとう。真剣に嬉しかったです。でも恋という感情は既に遠く忘れていて、とかあなたが書いて渡して来て。けれども最終的にはどうにか。OKです。分かりましたから。とにかくここでは同僚の目も、不意に鳴り出す電話も、気になって碌にお話が出来ないですから、明日ケーズデンキの駐車場に来てください。そこできっちり真正面から僕を振って下さいって。そう懇願しました。翌日パートの貴女はおやすみで社員の僕は出勤でしたが、嘘八百並べて欠勤して。あなたが来るのを待ちました。結論から言うとあなたは来ました。結論から言うとあなたは僕に泥のようにしがみついて自己申告で3回、でも恐らくは5〜6回イキました。今だから告白しますけど僕は『振って下さい』どころじゃない。実はやる気満々でした。僕は以外に劣化していない乳首の色素にやや感動を覚え、夢中になって吸っていました。あなたが『TAT君って何回ぐらい出来る人?』って訊いてきたそのただれた美しさに眩暈を感じていました。咬んでくれと頼んできたあなたにやや引きつつも。時間よ止まれと。そう願っていました』
『先月の3日に』
『だってキスぐらいしとかないと最近鬱で死んじゃうから』
王様の耳はロバの耳
王様の耳はロバの耳
あなたが旦那と二人のこどもを棄てて
棄ててきたよってそう笑ったら
僕は血を売って
僕は佐川のドライバーになって
知り合いも居ない逃げ先の地方都市で
毎晩丁寧に君を抱く
毎晩丁寧に君を抱くだろうと思う
そんな下らない夢を食む虫