あるこう
朧月

あたし自慢じゃないけど
不幸そうな顔を
してしまうことの名人

影が濃くなる夜の
街灯はやなやつで
こっそり隠れていようと
するあたしを照らす

ホームにはふたつの人影
たぶん別れのシーン
わかるけれど残念だけど
あたしひとりなの

あなたが背負っている
悲しみを取り除くよな
魔法はもっていないから
じっと見つめている

同じかもしれない
道の足跡はもう消えてしまったの
あたしの分の足跡

つらいことあっても
叫んでいても
終わりがこなくても
ひとつ言えるのは

いいこともあるから
うれしいこともあるから
今 信じられないだろうけど
歩いてみるといいよ

あたしを見習わないでね



自由詩 あるこう Copyright 朧月 2010-09-26 22:08:02
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