……とある蛙


臨月でお腹の大きい妻が呼んでいる。
僕はいつもの公園で二日酔いの頭を抱えながら、
三歳の息子と遊んでいる。

繰り返し繰り返し
同じ砂山を作っては壊し作っては壊し、
何回作っても彼の作業は終わらない。
何回壊しても彼の結末はやってこない。

僕の二日酔いも治らない。
それでも大きなお腹の妻は
一生懸命僕に来客があることを知らせる。
公園の砂山を勢いよく壊した僕に向かって
三歳の息子は

行ってらっしゃいとしわがれ声で言う。
行ってらっしゃいと下を向いて言う。

遊ぶのにもう飽きていた僕は
済まないね 仕事だ と言ってその場を繕うが
二日酔いの吐き気と一緒に頭の中に暗い気持ちがよぎる。
なにがしかの後ろめたさ。

僕と彼とはゆっくり自宅へ向かう
手をつないでゆっくりと
 自宅近くには
いつも通りの昼の日常が薄暗く家を覆っている。

いつも通り繰り返される後悔、あの公園の日
いつもうなされる夢


自由詩Copyright ……とある蛙 2010-09-17 13:12:59
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