いい女とは
はだいろ

高い店の女だからと言って、
いつもの店の女よりも、
相対的にいい女がくる確率が高い、というだけであり、
たとえば今日の女のように、
まあ、普通だなあ、ということも、ある。
悪くはなかったけれど・・・


いい女の基準て、なんだろう。
あなたはどうですか。
ぼくは、(風俗だけど)いろんな女と肌を合わせてみて、
いい女って、
いい匂いのする女のことだ、っていう気がしてきた。
あまり、顔や、体のつくりとは、
まったく無関係ではないけれど、
そんなに関係もない。

会話がつづくとか、
笑顔がかわいいとか、
もちろんそれも大事だ。
ただ、ぼくを勃たせてくれるものは、
テクニックではない。
たぶん、そうじゃない。
いい女は、いい匂いがする。
香水の匂いじゃない。
シャンプーの匂いじゃない。
そうじゃない。
その女の匂い。


散らばった星々のわかれめのなかで、
今夜、
ぼくのこころに反射する光。
その一部。
いのちといのち。
肌と肌。
おちんちんとおまんこ。
そういうものだ。
生きているっていうことは、匂いなんだ。


ずっとこころが重い週末だった。
明日からの仕事を考えると、
ぜつぼうてきにもなってしまった。
でも、
いま、
すこし、ぼくのこころは軽くなった。
ありがとう、女よ。
きみは、いい匂いのする女じゃなかったけれど。


いつか、
いい女と出会う。
人生を彩るものは、いつもその残り香でしかないのかも、
しれない。





自由詩 いい女とは Copyright はだいろ 2010-08-09 00:20:45
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