夜のill
石川和広

運命なんて
しゃららるん
うたっても
尽きない夜の火柱

近付く
あつい火の粉
かなりかなり
なんだ
ミナミのビル街の
揺れる月の海
こんなところで

こんなはずじゃない
はいく
でなくて
徘徊したい
火傷の火ぶくれの
ふくらみから染み出す存在の汗をたどり
ながら

夜を追う
みんなのケワイを
ひきむしりながら
夜走る
わかってるよ
皆人生辿るよ

一緒だ
あなたを追う
誤解でも
運命

あなたを
はげしくちぎれ
行くギターの弦
咲く


自由詩 夜のill Copyright 石川和広 2004-10-13 19:00:28
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