King
寒雪



血脈の流れに溺れ
乱れた遺伝子を撒き散らす
肥大化したショウジョウバエが
汚水の中でもがき苦しむ


昨日の世界は憂鬱で
今日の生命は窮屈で
鈴なりの行列が続く
焼け付くような秋の太陽


僕の存在は終わりを告げた
けれど
僕は確かに成し遂げた
一片の曇りもなく
足下の影が輝きを増していく


一日だけの王が
無様に転がる城塞へようこそ


自由詩 King Copyright 寒雪 2010-07-16 06:24:18
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