手強い夜に抱かれて
朧月

夜に歯が立たなくて
おちるまえに爪で
ひっかいた月が
やっとちょっと欠ける

いろんな想いのせいで
雨っていうのがふって
恵みだって祈りを
捧げる民族になりたい

当たり前の空気を
当たり前に吸ってる
その上にのっかって
さみしいだとか言ってる

何度も挑んでみたけど
夜は手ごわくて
少々痛んでも
なんの手ごたえも無い

うるさいこんな想いたちを
吸い込んでは光る
月もそうだね
太陽もそうだね

頭の中で考えてる
それらの輝きの
ほんの少しでも
かえることはできないから

黙ったままで染まってく
それを受け入れて
開いた瞳に流れるなにかを
なすがままにこのときは
たちすくんでいても

朝日という名の
希望が満ちてくる
そしたら ゆこう
自分のままで ゆこう



自由詩 手強い夜に抱かれて Copyright 朧月 2010-07-14 22:54:21
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