ひとりの、私にとっての兵士
番田 

国会へと集まれば
漆黒の門塀の裏門で
鯉を釣り上げた漆黒として 想像する
セミがギャンギャン 鳴きわめく


国会の裏手だった
そして 議員の人と握手を交わした
議員として 震えているようにも思われた
選挙カーの流れる 手前側では
応援の言葉など もみ消されてしまった


西新宿の酒場の裏手で
テレビをいつまでも凝視し続ける
忘れられていく テレビの番組を思った
そんな番組のような面持ちのする 私は
新橋の地下道にいた
カラオケの無意味な歌に嘆いた
終戦記念日の 帰郷を


自由詩 ひとりの、私にとっての兵士 Copyright 番田  2010-07-13 01:10:32
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