狩る
砂木

軒下のコンクリートが古くなり
小さな穴が開いている
そこに ひょろりとしたものが居た
それは小さな子供の蛇
大きなミミズかと思ったが蛇だ
二十匹程の蟻が 体中にたかっている

ひょろりと 少し動く
生きているのだろうか
しっぽのはじが小さな穴に入っている
蟻が まだ集まってくる
その穴に 蛇を入れたいらしい

小さいといっても 穴よりは大きい
振り払おうとしているのか
くねえっとゆっくり蛇は動くが
蟻は蛇を覆い尽くすように離れない

私も朝食をとるため家に入り また側を通ると

小さな蛇はミイラのように縮んでひからびて
半分程 巣穴に引き込まれていた
体液や水分を吸い取られたのか
一時間程の間に狩りは終了に向かったらしい

軒下に 蟻の巣があるのは厄介だな
蟻ごと
埋めようか



自由詩 狩る Copyright 砂木 2010-07-11 10:08:20
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