定規は如何
りこ

乙んなが欲しいのは
有名銘柄品かオトコか
後ろの言辺を取れば双方
物に出来るであろうから
乙んなは手に入れる為
粧し込む

疾うに色の葬儀は終えているので
幾ら
口に紅を塗ろうが
瞼の上に蒼を重ねようが
何も変わらない

はて

首を傾げて
無の色彩を何度も塗り重ねる
あれは何センチの厚さだろうか

オトコもオトコ、
化粧をしているのかさえ
分からないものだから
とりあえず誉める
その言葉でまた
何センチか増えそうだ

紅葉の色を忘れたと抜かすのなら
海の色を忘れたと抜かすのなら
その口に、瞼に、
色を化す必要もあるまい
だから
死んだ

気付いているのだろうか
汚れた人には分かるまい

お前は何センチなのか
お前は前が見えているのか
問うてみれば良い

色は
死んだ


自由詩 定規は如何 Copyright りこ 2010-07-06 18:21:02
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