ポリアンナにはなれない
さき

特別じゃない人生を
祝福してよ
神様
どうせあなたは
永遠が選ぶ人しか
認めないんだろう
信じる者しか救わない
そんな神様
私は信じない


今日も
街の片隅を
げんこつ握って
駆け抜けるよ
零れる涙も
流れる汗も
誰かが見てくれないと
なかったことになる
今の私も
ちゃんと見てくれている?


幾人の戦士が
ここで倒れて
幾人の恋人が
ここで愛を囁いたのだろう
生きていくことは
不合理で
不公平で
とても矛盾だらけ
それでも生きていかなければならないって
泣きながら叫ぶ
ハレルヤ
生まれて来ることが出来てどうもありがとう
だって今は今しかないのだからって


特別じゃない人生を
祝福してよ
神様
あなたに愛されなくても
私は充分に自分を愛している
明日も明後日も
120年ぐらい生きていたいな
だって
明日こそ
いいことあるかもしれないからね


ねえ
恵まれた人生では
確かにないよね
だけどその分
きっと
幸せの感度は
通常よりも
高いって
思う


でも
そんなの
神様のおかげね
ありがとう
だなんて
私は
どうしても
言えないのだけれどね











自由詩 ポリアンナにはなれない Copyright さき 2010-07-01 23:04:51
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