花の名前はちっとも覚えられない

愛情こめて土を耕し　肥料を入れ
慎重に種をまき　苗を植え
毎日かかさず水をやり
芽吹けば話しかけ
成長すれば喜び
花が咲けば私に贈ってくれた

何年も一緒に過ごしたというのに

春の訪れは梅や桜でなく
白木蓮で感じる　と言い
紫色もあると教えてくれた

気づけば散っていたのは
あの日と同じ
急速に　容赦なく

名と花は　ようやく一致したというのに

（040402）