太陽を目指して
朧月

悲しんでばかりいてはいけないと
だれもが教えてくれる
だけど みんな強くない

弱いからがんばるんだと
本で読んだけど
がんばったらどうなるのか
人それぞれと書かれていた

真っ直ぐ行って突き当たりを左 とか
詳しく教えて欲しい
道標が消えずに残っていたなら
迷わないですむのに

なんのために先人がいたのだと
恨みたくなるけれど
白骨化されたそれを見たとき
指が下しか指していなくて悲しかった

あちら側にいったら 笑っていたいと
こちら側の人は言うけど
こちら側で太陽に焼かれてる間には
笑えないのかと恐ろしくなる

日焼けした老女に水分をわけてもらう
下心のみえない老女の
指に触れたとたん 背筋を伸ばして
姉になった声で 元気だしてと言った





自由詩 太陽を目指して Copyright 朧月 2010-06-17 22:32:12
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