水たまり2
……とある蛙

道の歪みのそこここに
溜まって出来る水たまり
昔の雨にはつきもので
道行く人の迷惑で

車が通れば泥をはね
人が踏めば靴汚し
道の歪みの性格を
そのまま見せる水たまり

そのうち道は舗装され
水捌けすらも管理され
道の歪みのそのままに
決して成らない水たまり

しかし、

水たまりにも希望がある
直ぐに乾いて消えて行く
儚い儚い一時に
空の青さを映し出す
底の浅い水たまり
希望を地上に映し出す。

しかし、

水たまりにも役がある
乾いて消えるそのついで
地面の熱さを背負(しょ)いこんで
空の高みに上昇し
また雨となって降り注ぐまで
夏の暑さを和らげる。

道しか見ない人たちが
水たまりを消して行く
また、夏が暑くなる
どんどんどんどん暑くなる。


自由詩 水たまり2 Copyright ……とある蛙 2010-06-15 12:32:08
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