幼女詩編
一 二

遥かなる海 果てしなき地平

大海原から生まれ
大地に育まれ
人の世に生きる
我が愛しき人よ

ここは
人の手の振り方で
人の生き死にが決まる
死の世界

世は鉄に満ち
剣持て胸刺し貫かれるにしても
遙か彼方のあなたの微笑みは
我が心の糧となる

暗闇の雲が石礫の雨を降らせ
狩猟者の鍛えた鉄の鏃が幾千飛び交う刻
肉朽ち果てようとも
我が身を盾と為すこそ歓び


胸の内のただ一条の光
心から愛しい人

私の掛け換え無きあなた
巡り会えた奇蹟の生

幸せをどうか
ただそれだけを願い

遙か彼方の歓びは
我が胸の輝きとなる

たとえ魔弾の射手が狙いを定め
あなたを射ち貫こうとしようとも
わたしの全ては
ただそれを防ぐ為に砕け散り
幾千もの欠片と為りて析出し
遙か彼方のイージスとなろう


わたしの愛するあなたへ


自由詩 幼女詩編 Copyright 一 二 2010-06-14 22:23:43
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