上へ白く
あいこ


くしゃみが出ると切なくなって 物陰 愛しく 肌寒く

制服の胸は はちきれんばかりの暗闇かくして

スカートに忍ぶ秘密には あなたの指がしみついたまま

そのまんま歩いてるから 少しだけ感じてしまうよ

消えてしまった暑さには うなだれ さえも恋しく

白い空の果てしなさ 蹴飛ばしてみたあの子の上靴

屋上からは風が上に吹いていた だけど私は下に落とされそうで

でも本当は落ちないこと 教室の笑い声だけが知ってる

カバンのアザが そっと私を笑ってた気がした

だから、この季節って嫌いだ そう

くしゃみが出ると切なくなって 物陰 愛しく 肌寒く

制服の胸は はちきれんばかりの暗闇かくして

スカートに忍ぶ秘密には あなたの指がしみついたまま

そのまんま歩いてるから 少しだけ感じてしまうよ

そう、そういえばそうだった。


自由詩 上へ白く Copyright あいこ 2004-10-08 06:51:44
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