norm
mizunomadoka
「じゃあ、このスピーカがとまったらどうするの?」
「はい。だいじょうぶ。スピーカがとまったことを知らせるスピーカが鳴りますので」
「もしそれも鳴らなかったら?」
「窓の下で網がひらく仕組みになっていますので」
「網ってなに?」
「落下対象をキャッチする網ですので」
「落下ね・・まあいいや。じゃあその網もひらかなかったら?」
「クッションのつまった箱がひらいて落下の衝撃を吸収しますので」
「それじゃあ・・」
「万が一のときでも箱に入れて工場に送ればこちらからは離れますからですので」
「あのさ」
「だだだ。だいじょうぶお乗りくだされ。ご滞在階まであっという間ですので」
「(ノームの口を塞ぎながら)わかったからちょっとだけ聞いて?ねっ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・だ・・・・でっ・・・」
「えっとね、でもこれってさ、ほんとに空は飛ばないんだよね?」
「飛びますので!」
自由詩
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Copyright
mizunomadoka
2010-05-08 00:05:06