fairy's window
mizunomadoka

私の母は
きれいな泉の水でガラスを作って
私が生まれたときに父さんが植えたカシミで輪郭を作って
枝とツタと黄緑の実で飾りつけて
窓を作った。

いつか家を建てたときの
子供部屋の窓につかおうと思った。

私はそう説明して
窓を取り外そうとしたけれど
私も置き去りにされるということだった。

私が私のまま、あちらの世界に行けるのではなかった。



自由詩 fairy's window Copyright mizunomadoka 2010-04-16 23:34:02
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