冷たい水を飲むように
なき

ごくごく、水を飲むように先生の詩を読む
それは、体の中に滑らかに入りこむ
内側の、でこぼこした窪みにたまる


冷たさが指先まで広がって
心地よく私は予言された雨を待つ
手のひらを太陽にかざして
縁の明るい指が温まるのを待つ


ごくごく、水を飲むように他人の書いた詩を読む
ひんやりと、冷たい居心地の良さが怖い


温もりを探しているのに雨を待っている
雨を待っている


自由詩 冷たい水を飲むように Copyright なき 2010-04-11 01:17:25
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