土の下
湖月

行過ぎたみちのりと
伸びた爪が
ひりひりと ひりひりと
しにそうな足の裏と共に
一度だけ許された
交代に
愛した死体の痛みを引き受けて
土の冷たさを知る
それでも きえない
光りのようで
温かさも 希望もなにもない
光りのような
あなた
どうか どうか
眠るなら
桜の下に


自由詩 土の下 Copyright 湖月 2010-04-06 20:29:16
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