渇き
メチターチェリ

処女の下着を脱がすみたいに
やさしく一枚一枚皮膚を剥いでいっては
シミの痕 ホクロの母斑
何も残らない生鮮な肉体を
あなたの前にさらけださせて
あふれだす粘液
真っ赤な舌でコロコロと舐めまわされて
とまらない

そして ますます暴力的に
わたしを突き刺し 貫いて
折り重なり隔たった
わたしの耳元でささやくあなたの
その一言一言が
わたしを斬りつけ
その一太刀一太刀を
わたしは裸で受け止める

肩に乗っかった恥も外聞も
すべて切り刻んでほしい
際限なくズタズタ バラバラにして
判別できなくなったグチャグチャの肉塊を
初めてわたしと認めて愛してほしい


自由詩 渇き Copyright メチターチェリ 2010-04-04 22:23:04
notebook Home