金色のドアノブ、誰かがワルツを
瑠王

それは黄昏れ時の一室                 夕、だった
蛇と蛇は見留め合い                  からまった
それは黄昏れ時の一室                 ふたり の
ドアノブは金色の                   はずだった


うわの空の応えはどれも同じ              うん、だった
本当にききたいことなど何もなかった          さむかった
ドアノブは金色のはずだった              こころ
でもわたし達は鍵を持っていなかったから        こわばった


屈折した心は暗闇で尚、映える             ぺリドット
歪で醜いあなたの核心に触れ              はにかんだ
そんなあなたが見れるなら               よくみれば
わたしはそのあなたが何より好きだ           雨だった
                           
                           
世界が蝶番から外れ、音をたてて転げ落ちてゆく     きえさった
ドアノブは金色のはずだった              はずだった
しかしわたし達にはそんな崇高など           こころ が
もう、どうでもよかったのだ              ふたり


                           わたし
そう、
あなた 


自由詩 金色のドアノブ、誰かがワルツを Copyright 瑠王 2010-04-01 14:56:07
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