ありふれたタブー
石川和広

私が逃げ込んだ穴は
こんなところか
白い清潔な壁に
静かにリスト

うとうとしてる
聴覚だけ明確
口の中がねばねば

終わらねば
この待合室
終わりたい
この待合室

コーヒーをのむ瞬間

もともと青春なんて
素敵なものが
この世界に実在した
だろか

お留守なとこから
ひっぱりだされてきたにんげんの
こころの
はったつという
おとぎばなしを

待ち合わせている私達
光は極めて簡素にあった
足元の夕陽
ここは空気が少ない
煙草欲求

禁煙!


自由詩 ありふれたタブー Copyright 石川和広 2004-09-29 12:13:23
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