問い
昼寝ヒルズ

指は使い込まれ
はしたなさが薄れていく

こっくりとだまった目
ほほ

組んで指して入れて
未完成を目覚めさせていく

指で音をきき
指で湿りを嗅ぐ
脳にじらした虫歯を出前したい
つぶれた果物を落としたい
揺さぶりをかけて生まれ直したい

キズがあり
しわがあり
使い込まれた過去があり
それは今存在し
いまだ
未完成の驚きをたたえ
予感を孕ませていく

入れて
絡めて
吸って
咥えたなら
はしたなさは薄れ
永遠は今に凝縮し
一点を指す指は問いを残す
なぜ生まれた場所に戻るのか

震えたあと
持主は死んだように安らいで
なにも答えない




自由詩 問い Copyright 昼寝ヒルズ 2010-02-26 22:44:25
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