雨をいれる
poetaster




雨音で目をさますと
玄関のドアを網戸にして
ベランダも網戸にして
家中開け放す
雨の空気を
家中に蔓延させる


   雨日儀式


内外の境界を曖昧にする
こうすればほら住まうということが薄れて
わたしはたちまち旅人のようにデイリーから抜け出せる
朝のひとときの精神放浪


湿気を含んだ絨毯は
足の裏にやさしいし
淹れたてのコーヒーも
すこし雨の味がする





  

せっかくの雨なのに傘をささなくちゃいけないことが すこし鬱




自由詩 雨をいれる Copyright poetaster 2004-09-29 07:28:59
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