会敵点へ飛べ
吉岡ペペロ
社会人になりたてのころ
なぜかノートにはしりがきした言葉
会敵点に飛べ
なにが敵であったのか
具体的なことは思い出せない
具体的なことなんてなかったからこそ
そこへ飛べと
じぶんに命じていたのかも知れない
あれから十六七年、なんど敵と会えただろうか
いちども会えていないような気もする
四十をこえても
まだこの胸はひりひりと餓えている
会敵点へ飛べ
自由詩
会敵点へ飛べ
Copyright
吉岡ペペロ
2010-02-23 20:06:47