真昼の流星
唐草フウ

シナプスたちのように、うごきあい、点滅する
地上の生きた星たち
今日もどんなかんきょうにあろうと
かなで合っている
それを聴き入ったのは
目をとじれば
誰もが知らない顔の乗る移動の
車窓で



 
「ばあばー」
  「んー?」
 「すきぃ」
  「うん」
 「ういんなーも すきぃー」


すきなものをきっと彼女は
増やしたり、きらいなものとは折り合いをつけながら
そして変わらないでいるものが残り
それにきづいた時
いとしい流れ星を発見するのだろう

 
「すきい」




ミルクの膜のようなもろくて濃いラッピングが
包まれたり剥がされたり
暖かい風に吹かれて
あるいはきびしくても
見えない星がたくさんここにあるように
この手が君にたくさん与えられますように
目をとじれば
ほら 今だって








自由詩 真昼の流星 Copyright 唐草フウ 2010-02-21 14:50:32
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