春告げの音
朧月

冬はいってしまうの?
私のそばから
生まれたがってる花に
きいて今朝のふくらみは
いっそう深まる
見える景色はほんとうの世界?
私がつくりあげたものでなく
想いなど実現の花の前では色褪せて
高らかにうたう
あなたの嘆きの笛にかきけされる

春はもうそこまできているの?
私のそばまで
消えかかっている雪に
きいて夜の名残は
息もたえだえで横たわる
きこえる音はほんとうの生命?
私の期待がみせる残像でなく
想いは散り散りに砕け散る
温度の上昇と共にくる
発汗のような気泡は夢の破裂音を残して消えた


自由詩 春告げの音 Copyright 朧月 2010-02-21 11:18:46
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