月夜の道 
服部 剛

夜道に伸びているのは 
棒っきれの姿で立ち尽くす 
私自身の、影でした。 

深夜の川のせせらぎだけが 
無心のうたを囁きながら 
何処か見知らぬ明日の方へ 
流れてゆくのでした 

(川の水面は心の鏡 
 ましろい月の姿は揺れて・・・)

夜空に高く昇った月は、只煌々ただこうこうと 
地面にぺたりと貼りつくように 
潰れちまった空き缶を 
いつまでも、照らしているのでした。 





自由詩 月夜の道  Copyright 服部 剛 2010-02-16 22:56:29
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