無題
舞狐

とん
と背中を押された

ためらっていた足が
転ばないよう
身体を支えるように一歩


また一歩



歩き始めた赤ん坊のように

ぎこちなく踏み出した足と心


このまま進もう

とにかく進もう



背中を押してくれた人に感謝しながら

しかし振り返らず
歩いてみよう


きっと彼女も歩いているはずだから
あの丘をこえたら

お礼を言おう



今は ただ歩みを止めず
歩き続けよう




自由詩 無題 Copyright 舞狐 2010-02-15 07:46:27
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