決戦に臨む君たちへ
智哉

決戦に臨む君たちへ
伝えたいことはたくさんある
でも今隣で見守ってやることも
行ってこいと背中を叩くことも
おかえりと肩を抱いてやることも
もはや出来ないわたしが
君たちに伝えられることなんて
もう何も無い気がするんだ
してやりたいこともたくさんある
鉛筆を大量に買い込んで祈祷に行ったり
予備の消しゴムやコンパスを用意したり
ホッカイロをポケットにしのばせたり
でも今隣で見守ってないわたしは
もうその資格も持ってない気がするんだ

ただ君たちの夢を見て
夢の中でさえ成長して現われる姿を
目を細めて見るわたしは
今も君たちを想ってる
今も君たちが全力を出せることを祈ってる

でもやっぱりこんなにも遠くに居ると
やっぱり何もしてなれないことを
身に染みて感じるしかできないよ

ただ遠くに居るぶん
例えば君が頑張れなかった夜も
変わらず君にエールを送れる


だから君が頑張れない夜には
頑張れない夜にも愛されている
そのことだけは伝えたい気がするんだ


全員が勝てる勝負なんてないけど
全員が頑張れる勝負でありますように



自由詩 決戦に臨む君たちへ Copyright 智哉 2010-02-12 01:34:06
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