息 してる
朧月

ごめんなさい とあなたが言うから
ぎゅっと抱きました
生きていたくない とあなたが言うから
なにも言えなかった

息をしてるだけで ごめんなさいと
あなたが手紙に書くから
息をしていてくれてありがとうと
思いながら読みました

なにもしたくない とあなたがもぐるから
横に座りました
出てきて欲しいとおもっただけなのに
ふとんをはぎました

あなたは私を見つめながら
まばたきしないで泣きました
私の口から言葉が消え
目から洪水があふれました

朝がくるのが こわい
夜がくるのも こわい
やっと昼になったから
あなたと抱き合いました

あなたがすきだととてもおもう
あなたが大事だとおもう
あなたが息をしててくれてありがとう
あなたにありがとう

私たちの毎日は 
ふつうっていうタイトルじゃないのかもしれない
だけど 息をしてるってことが
どんなに大事かってわかったから

ほそく ながく 
息をするよ

こんな風に こんな風に
生きてゆくよ



自由詩 息 してる Copyright 朧月 2010-02-08 13:30:48
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