土曜日
セガール、ご飯ですよ

チャルメラの音が鳴り響く町角に屹立して
ロープワークに定評のある熟年レスラーを思う
ああ 通り過ぎてゆく時代の中にひとり佇み
薄く塩味のつけられた茹で卵の殻を剥く
空が茜色に染まると言ってみたかっただけで
本当は茜色という色についてよく知らないから
家に帰ってご飯を食べてから早速調べている内に
段々色彩に興味が沸いてきてついに色彩検定を受けたら落ちた
その晩は蒸留酒をたらふく飲んで枕を濡らした
某人気若手女優と偶然相席になって戸惑いたいと思った
野性味あふれるセックスを都会派の貴女と今宵
そういう台詞を棒読みで読んだら目が覚めた
華の金曜日はもう終わりました


自由詩 土曜日 Copyright セガール、ご飯ですよ 2010-01-23 15:50:40
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