あかりにうつされて。
らぐ

ぽたり、と落ちたものは
わたしが今まで見たこともない
綺麗な泪だった

あの人の
目から
目じり
そして頬を伝って
顎を滑るように流れて
わたしの掌に
ぽたり、と落ちた

まるで月明かりのような優しいあかりに
泪は映されていた
何処か遠い外国の海の色みたいだ、と思った


わたしはこんなにも

綺麗な泪を知らなかった




自由詩 あかりにうつされて。 Copyright らぐ 2010-01-20 22:41:39
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