Dad
月乃助



選べないのは分かっているのです
でも、もしも許されるなら
別な日であったら
それが難しいというのではないのですから、
三百もの日と夜があるのなら
どうしてこの日でなければなりませんか

On the New Year’s day,
My father passed away.

自分で断ち切るように
ずっとまえから予定されたように
優しさがあるのなら、
冷たい風を避けてみる
喜びのたくさんの誰もが
楽しみにしているその時に
あなたはひどく苦しんでいた
あっという間のそれは覚えているのです、

あの日あんなに笑ったそんな姿を長い間
みることがなかった、だから、
みなが浮かれていたのに

急にとは、突然とは
そんなことは生きていれば何度かあるのかと
そのあとでも 探すように待っていたのに
やはりそんなことは、やってくることはないのです
ありがたいことに これからだってないのでしょう

思うのです、

人の生き死になど
またたきほどのことなのですね、
涙を流す日はとうに終わっているのに
酸素呼吸器の音ももうしない
それでも思い出せば、心が苦しくなるのは
仕方のないことなのかもしれない
それをほっておいても良いのでしょう、
少しばかりのお酒を飲みましょうか、
あの日の笑顔がやってきそうで

悲しくなど、ならずにすむのなら
次の世でまた会えるだろうと、
その時は あなたの子のままで
わたしの子どもの姿を見つめながら この頃
そんなことを思う 年になってきました

安らかに眠っていてください
おとうさん






自由詩 Dad Copyright 月乃助 2010-01-02 14:11:35
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