朝ぼらけ
青色銀河団

手のひらが いちまい
めくられて
ぼくらの普通の暮らしを
すっきりと覆いかくす 朝ぼらけ

―大海原のかなたには
    銀色の大きな秤が
        沈んでいて

"知らしむべからず"と
 神さまの言葉で
  書かれてありますが
        誰も読めません

ちりん と 鈴が 鳴って
朝が 降ってきます

ぼくらには
”おはよう”の挨拶の代わりに
白い紙を 燃やしたりする
しきたりなんて
ありませんから

ぼくは
まだ誰もいない
校庭のすみっこへ行って
ひっそりと
燃やしてみたりします
白い紙を

白い紙 燃えます 白白と

そして
それには何と書いてあるのか
やっぱり
   誰にも読めないのです





自由詩 朝ぼらけ Copyright 青色銀河団 2004-09-22 00:46:41
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