最果て
泉咲れく



雪に落ちた足跡を辿り
君を追いかけた
延々と歩きふと気がつけば
足跡は途絶えて消えて

羽ばたきが聞こえた気がして見上げた空から
雪に混じって一片の羽が降る
そう
君は手の届かない場所へ旅立ってしまったの

置いて行かないで
置いて逝かないで

汚れた僕に羽は無く
空はどこまでも拒絶する

一人立ち尽くしたまま
羽を胸に抱き
失くしたものの大きさに耐え切れず
何度も君の名を呼んだ

残された僕は
これからどこに向かえばいいの



自由詩 最果て Copyright 泉咲れく 2009-12-18 21:06:38
notebook Home 戻る  過去 未来