すたーだすとたちの唄
おこし

世の中の外灯を全て壊してまわろう
明るすぎるんだ夜が
どうしろっていうの
涙こぼしても滲まない
たゆたえないよ、星が 星がないのに。
どうしようもないよ、夜が 夜がないの
だから、作るんだ

涙が溶けて滲む夜
星が流れるミルキーウェイ

手に持ったお母さんのお気に入りの包丁
外灯につきたてて
…はじかれて
外灯の甲高い叫び笑いも滲まない
お前らの、お前らのせいなんだからな!!
夜が、どこにもないよ母さん


やっぱり、どうしようもないよ


―――待っ、て!!
色褪せた声が目に響いた
母さんは夜にいるんだ



我々はみなミルキーウェイ
水と油のように相容れず
いっしょくたに流れる
さぁ 星になろう
ミルキーウェイは我々だ



―――ごめんね
軋んだ音が脳に映った
あの子は夜においてけぼり

一度流れたら止まらない(消えるまで)
さめた熱をまとって
ひとつのベクトルに忠実に
離れていく
流れ星
戻らないのは私のせいじゃない
理、だ


自由詩 すたーだすとたちの唄 Copyright おこし 2009-11-14 16:20:17
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