チーター
木葉 揺

火の輪をくぐる
火のついた体で
しなやかに下りる
しなやかに滅びる
ことは許されず
焼かれる

チーターは想像している
子供を守りながら
密猟の足音を聞きながら

内臓が燃える
火をはく

インパラの耳は
合図を送る

生命が逃げてゆく
飢餓に歩かされる
責任が泣いている


自由詩 チーター Copyright 木葉 揺 2009-10-30 19:39:56
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